「夏野菜が体を冷やす」説に明確な根拠はないが、旬の野菜を取り入れるメリットは大きいと池上氏は続ける。
「旬の野菜は経済的にも安く、栄養価が高いため、その時々の体にとって必要なものが含まれていると思います。夏野菜には色の濃いものが多いですが、それはビタミンCやビタミンE、βカロテンといった高い抗酸化作用を持つ栄養素が含まれていることの表れです」
紫外線を浴びると人間の体内では活性酸素が発生し、病気や肌のシミ、シワなどの原因となる。抗酸化作用のある栄養素には活性酸素の発生を抑制する働きがあり、健康や美容効果が期待できるのだ。
食欲が落ちる夏こそ、さまざまな食材をバランスよく取り入れたいものだ。
(文/酒井理恵)