中日監督時代の落合博満
中日監督時代の落合博満
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 中日の地元・名古屋の人気アナウンサーの過去の発言によれば、「谷繁元信監督の休養は借金15が目安」だったそうだ。3年契約の立浪和義監督は2年目の今季も昨年に続く最下位で、7月10日現在、借金16だ。余計なお世話だが、ファン目線で勝手に新監督の予想をしてみた。

【写真】「絶望的な守備力」だった中日の助っ人がこちら

 監督就任は、現役時代の多大な貢献に対する「論功行賞」的な性格が一般的である。最近ではものすごい実績がなくても2軍で選手を育てあげた「育成型」(オリックス・中嶋聡監督、ソフトバンク・藤本博史監督)が見直されている。さらに、組織を巧みに管理運営する「マネジメント型」(前日本ハム・栗山英樹監督、ロッテ・吉井理人監督)などもある。

 年齢的には、今季就任した新監督として新井貴浩監督(広島)が46歳、松井稼頭央監督(西武)が47歳。一方、第3次政権の原辰徳監督(巨人)が64歳、のべ3球団目の岡田彰布監督(阪神)が65歳。概して40代後半~60代の監督がほとんどで、1度目の経験を生かして65歳までに2度目の監督就任という流れだろうか。

【1】論功行賞派=野球殿堂入りのレジェンド・山本昌
・山本 昌(1965年生まれ、57歳。日大藤沢高。通算219勝)
・中村武志(67年生まれ、56歳。花園高。通算1380安打)
・山崎武司(68年生まれ、54歳。愛工大名電高。通算1834安打)
・和田一浩(72年生まれ、51歳。東北福祉大。通算2050安打)
・岩瀬仁紀(74年生まれ、48歳。愛知大。通算407セーブ)

 中日で傑出した実績を残しているのは2人。まず、先ごろ亡くなった杉下茂氏の通算215勝を破る通算219勝をマークした山本昌。落合博満監督時代は中日出身の選手をコーチとしてあまり配置しなかったので、OBでコーチ経験者は多くないが、落合監督最終2011年当時、山本昌は46歳で現役。さらに日本球界初の50歳出場・登板を果たしたこともあって、まだ正式なコーチ経験は皆無だ。しかし、すでに野球殿堂入りも果たしているレジェンドである。

 もう一人の岩瀬仁紀は通算407セーブの金字塔を樹立した。おとなしい性格だが、さすがの投球理論を持つ。現在の高津臣吾監督(ヤクルト)同様、ストッパーから逆算した投手中心のチームづくりが予想される。ただ山本昌、岩瀬とも投手出身ゆえ、かつて星野仙一監督時代の島野育夫氏のように攻撃面での優秀な参謀が絶対不可欠だ。

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