こうした2人の決断を応援する声も多かった一方で、ryuchellさんについては、SNS上では厳しい批判が相次いだ。現在でも<妻子を差し置いて好きなことをやっている><子育てはぺこちゃんに丸投げ>などと、事実とは異なった誹謗中傷ともとれる投稿があふれている。
ryuchellさんはこうした批判にも目を通していたようだ。昨年8月の取材の際には、「いろんな意見をもらいました。覚悟はしていましたが、やはりけっこう落ち込みます」などと胸中を答えていた。
今年6月には、連載を担当している記者の取材に対して、「真に受けていい批判と、気にしなくていい単なる誹謗中傷の批判とは分けてみるようにしている」「価値観の違いからどうしても分かってもらえない人はいると思う」「顔の見えない人の批判は気にしていない」などとたびたび語っていた。
仕事に対する意欲もみせていた。今年1月には4年ぶりとなるアルバムをリリース。全国ツアーも実施した。「苦しいときでも応援してくれたファンの方々に感謝を伝えたかったが、逆にパワーをもらった」「応援してくれる人がいる限り、頑張っていきたい」とも語っていた。
自身の批判に関しては、心配をかけないように気丈に振る舞っていたのかもしれない。記者が「私は最後まで応援しますよ」と声をかけると、ryuchellさんは「ありがとうございます」と笑顔で返した。その表情は今でも忘れられない。
(AERA dot.編集部・吉崎洋夫)
※厚生労働省は悩みを抱えている人に対して、主に以下の相談窓口などの利用を呼びかけています。
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