秋篠宮家の次女・佳子さまが、仮住まいしていた「旧御仮寓所(ごかぐうしょ)」に引き続き住み、「ひとり暮らし」をしていることが明らかにされた。独立した家を持つ皇族といえば、結婚に伴う男性皇族や特殊なケースのみ。しかし、皇室制度に詳しい専門家は、佳子さまの「ひとり暮らし」は皇室の未来につながる可能性があると指摘する。
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佳子さまが、ご両親と弟が暮らす秋篠宮邸を離れて「ひとり暮らし」を始めたのは、宮邸の改修工事中の仮住まいとして建てられた、東京・赤坂御用地の建物。「分室」もしくは、「旧御仮寓所」と呼ばれている。
約9億8千万円をかけて新設された3階建てで、延べ床面積は約1378平方メートル。1階には公的なスペースの応接室や執務室などが備えられ、2、3階には佳子さまが住む私室部分の居間や食堂のほか、皇嗣職職員の一部が事務室として使われている。
戦後の皇室においては、親子がともに暮らすようになった。それでも、皇族が家族と離れ、独立した建物で暮らすケースはいくつかある。
ひとつは、独立の生計を営み、天皇陛下から贈られた宮号を持つ場合だ。
戦前は成年に達すると宮号が贈られるのが慣習だったが、戦後はご結婚に伴い、皇室会議で独立が認められたときに贈られる。
病気など、特別な事情がある例もある。たとえば、麻生太郎・自民党副総裁の妹で、寛仁親王妃の信子さま(68)だ。
もともと気管支ぜんそくのために入退院を繰り返していた。しかし、2009年に退院した信子さまは、「宮邸にお戻りになると、ストレス性ぜんそくが再発する恐れがある」という主治医の見解を公表。夫の寛仁さまと長女の彬子さま、次女の瑶子さまが暮らす邸宅には戻らず、そのまま宮内庁分庁舎として使われていた旧宮内庁長官公邸(東京都千代田区)で暮らし始めた。
■「早く皇室を出たい」
佳子さまの場合は、そのような過去の例には当たらない。