選択肢が増えることは、一見よいことのように見えますが、実は選択の対象が増えれば増えるほど、人はその選択でいいのか、不安が強くなるものなのです。いい人と出会っても、「この人よりももっといい人がいるのではないか」と思うようになってしまい、出会いのチャンスを活かしきれずに終わってしまうのです。

 また、初対面の人とメッセージのやりとりをするのは、時間も体力も消耗します。複数人とやりとりをするのが面倒になってしまったり、少しでも合わないことがあるとすぐに「この人はない」と切り捨ててしまうことも。

 ただ、本来の目的は、多くの人と出会うことではなく、素敵な相手を見つけることです。「出会うこと」を最優先にして消耗するのではなく、きちんと相手と向き合うためにも、できるだけゆとりを持てるようにしましょう。がむしゃらに出会いを求めるよりも良い結果を招くことになるはずです。

■「みんな恋愛しているから」と無理に恋愛しようとする

 映画でもドラマでも歌でも恋愛ものは定番中の定番。「恋愛をしていない自分は少数派なのでは」と思ってしまいがちですが、実は、「交際相手がいる男女のほうが少数派」なのです。

 国立社会保障・人口問題研究所が、2015年に18歳以上34歳未満の男女の未婚者を対象に行った「交際に関する調査」によると、男性は約7割、女性は約6割が交際相手がいないという結果に。恋愛をしている人のほうが“珍しい”わけですから、自分に彼氏、彼女がいないことを特に憂う必要はないということになります。

 例えば「一人でいるのがラク」なのであれば、いまは無理に恋愛する時期ではないということですし、「好きという感情がわかない」のであれば、デートや結婚、同棲などに対してプレッシャーを感じすぎているのかもしれません。

 パートナーがいないことで本人が寂しさを感じているのであれば、マッチングアプリなどを使った「恋人探し」にも挑戦し、積極的に出会いを広げていくべきですが、特に必要性を感じていないのであれば、「恋愛をしない」という選択をしてもいいのではないでしょうか。まわりのことを気にして、恋愛しようとしてもうまくいく可能性は低いでしょう。

(構成 生活・文化編集部 端 香里)

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