(写真はイメージ/GettyImages)
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「夜、よく眠れない」と悩み、無理に寝ようとする人は多いが、早稲田大学スポーツ科学学術院教授で精神科医の西多昌規さんは、「眠れない夜に、早めにベッドに入るのは逆効果。不眠症治療に『寝なきゃ』は禁句です」という。西多さん監修の『やめてもいいこと86 心の疲れをとる事典』(朝日新聞出版)から、睡眠の悩みを解消するアドバイスを紹介する。

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イラスト/うのき
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「朝日を浴び、夜は暗くして休む」。これが快眠の基本と言われます。しかし、環境を整えても生活パターンの変化や悩み事などのせいで、うまく寝付けないということは、誰でも一度は経験があるのではないでしょうか。

 それでも容赦なく時計は進み、翌日の仕事を考えると気が焦るばかり。口をつくのは「寝なきゃ」というセリフです。しかし、この「寝なきゃ」という言葉、実は不眠症治療においては「禁句」とされているのです。

 寝なきゃと思えば思うほど、意識はクリアになり、目が冴えていきます。寝なきゃと思ったら、その時点で眠れなくなってしまうのです。また、不眠症気味のときには、「早めにベッドに入る」こともありますが、これもNG。

 眠くないのに無理にベッドに入ってしまうと、そのベッドが「居心地の悪い場所」として体にインプットされてしまいます。結果、翌日以降も同じベッドでは安眠しにくくなるのです。

 眠れない夜には、部屋で音楽を聴いたり、キャンドルを灯したり、リラックス効果のあるハーブティーを飲んだりと、ゆったりすごすのがオススメです。心身がリラックスしたところで、眠気を感じたらベッドに入りましょう。あまり時計に縛られずに、自分の眠気を大切にしてください。

■夜更しをやめるには昼の行動が大事 

イラスト/うのき
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 日本には昔から「夜更かしは体に毒」という言葉がありますが、外出自粛の影響やリモートワークで出勤の必要がなくなったことで、家にいる時間が以前に比べ増えています。その結果、夜中までテレビを見たり、ゲームをするなど、夜更かしグセがついてしまった人も多いかもしれません。

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ポイントになるのは「昼の行動を増やす」こと