「被害とは言えないのですが、寝ているときにシカやキジの鳴き声がうるさいときがあるんですよねえ(笑)」
 
 こちらはなすすべがない。
  
食中毒
 
「肉や食材が傷んじゃった、なんて失敗談はわりと聞きますね。夏場は生ものは避けた方が無難ですが、どうしても食べたいなら肉は凍らせて持っていくことをおすすめします」と小山さん。
 
 アルコールスプレーで手指や食器をこまめに消毒すること。クーラーボックスの開閉は最小限にし、保冷袋も活用して二重にしておくと良い。
 
 ペットボトルなどのドリンク類にも注意が必要で、開封後は水でも安心はできない。ペットボトルの中で雑菌が増えてしまう可能性があるのだ。
 
▽熱中症
 
 当然ながら猛暑の夏は熱中症のリスクがある。こまめな水分補給や、帽子をかぶるなど直射日光に当たらない工夫をする必要がある。
 
「充電式の扇風機を利用したり、タープ(布状の屋根)も日光を通しにくいものを使ったりすると、温度の上昇を抑えることができます」
 
 この他、救助を求めた際の費用をカバーしてくれる特約が付いた傷害保険や、突風で自分の所有物が飛んで誰かをケガさせたり、車を傷つけてしまったりした際の補償がある「個人賠償責任保険」など、保険の備えをしておくことも重要だ。
 
 小山さんによると、夏はソロキャンプに合う季節だとイメージしている初心者は少なくない。なかにはソロキャンプをバーベキューと同じような「イベント」のように考えてしまい、軽い装備で行ってしまう人もいるという。
 
「バーベキューとソロキャンプはまったく別物。テニスとバドミントンは同じ、と言ってしまうほどの大きな勘違いです。重ねて言いますが、夏場のソロキャンプデビューはハードルが高いので、本音としては10月ごろまで待つことをおすすめします」
 
 どうしても夏場にデビューしたいなら、まずはさまざまなリスクを知り、しっかりと備えをしてのぞむことが不可欠だ。

(AERA dot.編集部 國府田英之)

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