理由は潔癖症も含めて人それぞれなんですが。僕の場合は、例えば、定食屋さんに行き、メニューを見て選ぶとき、何を食べてお腹いっぱいにしようか、考えて考えて一つを選びます。
他に食べたいものもあるけど、頭の中で全部のメニューを一度目の前に置いて食べるシミュレーションまでして一個を選ぶ。そこで勝ち抜いた一品を頼むんです。だから、目の前に置かれたそれに対して一口分でも欠けることが許せないんです。
だって他を諦めて、目の前のソレを頼んだんだから。では、相手が「こっちも一口あげるから」と言われた場合はどうか? それも嫌なんです。だって、僕は頭の中でシミュレーションして、ラーメンとチャーハンを戦わせて勝ったチャーハンだけでお腹を一杯にすると決めたんです。
だから、ラーメンを一口食べるなら、そもそもラーメンだけでお腹を一杯にさせたいのです。自分の中で決意をしての、そのメニューにたどり着いてるんです。
そういうわけで、嫌なんです。ただ、この説明をどれだけしても結果「小さい男」につながります。
誰か僕のこの気持ちがわかる人いないかなとネットで調べてみると、なんと明石家さんまさんが番組で僕と同じようなことを言っていたようです。
さんまさんは一口食べられると「後悔」すると。めちゃくちゃわかります。そうなんですよね。「後悔」なんです。
ただ、結果スタジオはブーイングに包まれたと!
一口ちょうだいが嫌いな人。この思いをしっかり伝えることが出来ないだろうか??
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■鈴木おさむ(すずき・おさむ)/放送作家。1972年生まれ。19歳で放送作家デビュー。映画・ドラマの脚本、エッセイや小説の執筆、ラジオパーソナリティー、舞台の作・演出など多岐にわたり活躍。パパ目線の育児記録「ママにはなれないパパ」(マガジンハウス)、長編小説『僕の種がない』(幻冬舎)が好評発売中。漫画原作も多数で、ラブホラー漫画「お化けと風鈴」は、毎週金曜更新で自身のインスタグラムで公開、またLINE漫画でも連載中。「インフル怨サー。 ~顔を焼かれた私が復讐を誓った日~」は各種主要電子書店で販売中。コミック「ティラノ部長」(マガジンマウス)が発売中。