脳腫瘍には良性と悪性があり、良性の場合は命に関わることはありませんが、発症する部位によって、その近くを通る神経に影響を及ぼし、さまざまな機能障害を起こします。週刊朝日ムック『手術数でわかるいい病院』は毎年、全国の病院の1年間の手術数を調査しており、創刊21年目を迎えた2023年版では、2021年1年間に実施された手術数のランキングを掲載しています。ここでは、「脳腫瘍手術」の全国ランキングをお届けします。

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 週刊朝日ムック『手術数でわかるいい病院』は手術数を指標とした病院選びガイドとして2003年に創刊し、今年は21年目となります。各種のがん、心臓病、脳疾患、首・腰など、治療法別に30種類の設問が異なる調査用紙を作成し、全国4000を超える病院に対し約2万6千枚を配布。2022年9月から23年1月までの調査期間に回答のあった病院を、全国、地方別にランキング化しています。のべ4845病院を掲載しています。

 今回紹介するのは、「脳腫瘍手術」。脳腫瘍の主な治療法は手術、放射線治療、化学療法(薬物療法)で、腫瘍の種類、大きさ、部位、症状の有無、患者の年齢、全身状態など、さまざまな要因を考慮して選択します。腫瘍が大きい場合には手術が第1選択になり、小さい場合は放射線治療をおこなうこともあります。良性腫瘍の多くは、無症状であれば経過観察の場合もあります。(脳腫瘍の詳しい解説はこちら

 厚生労働省が届け出義務を課す「頭蓋内腫瘤摘出術等」が 2014年に10例以上の病院と、厚生労働省が22年3月にホームページに公開した20年度のDPC導入の影響評価に係る調査「退院患者調査」の結果報告の中から、脳腫瘍、くも膜下出血・破裂脳動脈瘤、未破裂脳動脈瘤、脳梗塞のデータを抽出し、手術ありの退院患者数が10例以上の968病院を対象に調査しました。21年1年間におこなわれた原発性の脳腫瘍手術数で並べた全国ランキングです。前年の2020年の1年間の実績も記載しています。

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