会見を行う林真琴弁護士。昭和58年検事任官。東京地方検察庁特別捜査部検事、在フランス日本大使館一等書記官、法務省矯正局総務課長、法務省刑事局長、東京高等検察庁検事長、検事総長等を歴任し、令和4年に検事を退官し、現在、弁護士。
会見を行う林真琴弁護士。昭和58年検事任官。東京地方検察庁特別捜査部検事、在フランス日本大使館一等書記官、法務省矯正局総務課長、法務省刑事局長、東京高等検察庁検事長、検事総長等を歴任し、令和4年に検事を退官し、現在、弁護士。

 性被害を受けた規模が大きい可能性が指摘されており、「答えたくなければそれでも問題ない」、「もし答えてもいいなら聞かせていただきます」といった配慮をしながら、現役やOBらに投げかけることはできると思います。

 調査チームであれば、全体像をつかみたいというのが普通だと思いますし、社会の問題意識もそこにあると思います。

――「再発防止特別チーム」は3人で、必要があれば追加する、ということでした。これで十分でしょうか。

 調査は膨大なものになると思います。現在、明らかになっている被害以外にどういった被害があるのか、会社はどういった体制をとっていたのか、東京高裁で性加害が事実認定されたときに、組織としてどう対応したのか、など調査をしないといけません。さらには、どういった業界だったのかなどということも含めて、様々な角度から調査する必要があります。

 今回のような重要な事案であれば通常、3人のほかに調査を担うチームとして、大手の弁護士事務所から20~30人が動員されるような話です。「第三者委員会」の設置の記者会見をするのであれば、どのような態勢で調査を行うのかを明らかにすべきだと思います、

 本当に3人だけで調査するとなると、林氏が直接ヒアリングすることになると思いますが、元検事総長の林氏がそういったことまでやるとはちょっと考えられない。

 本当に3人で調査すると言っているのであれば、それは何も調査しないと言っているのと同じです。会見で林氏が「チームは3人」と発言しているのを聞いて、正直、不可解でした。

――その他に、通常の第三者委員会と比較して、不十分な点はありましたか?

 どういったスケジュールで提言をまとめるのか尋ねられた時に、明らかにしませんでした。中間報告を出すか尋ねられたときには「検討していません」と答えていました。

 通常の第三者委員会の記者会見では、いつまでにどう公表するか、また、どこまで明らかにするのかや、どういう態勢なのかも含めて発表するでしょう。

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藤島社長は記者会見するべき?