林氏は日弁連が出している第三者員会のガイドラインに準拠する旨、発言していました。このガイドラインは第三者委員会のベストプラクティスをまとめたものですが、現状では程遠いと言わざるを得ないです。
――藤島社長はどう対応するべきでしょうか。
今からでも記者会見をするべきだと思います。具体的にどういった不祥事があったのか、会社として認めた上で、「専門家チームに事実関係と原因の究明をしてもらい、再発防止策をまとめてもらう」と言うべきです。
先日公開された藤島社長の動画で謝罪の言葉を述べていましたが、どういった事実に対して謝罪をしているのか、わからない。これでは何を前提に、第三者委員会が調査しようとしているのかわかりません。
動画では藤島社長は性加害について「知らなかった」と言っていますが、そうであれば、そう言えばいいと思います。「一切知らなかった」「会社はかかわっていない」といった上で、「だけど、調べてもらう」と言えばいいです。
今回のような対応では、しっかりと真相を究明し、適切な再発防止策をまとめられるとは思えません。
(構成/AERA dot.編集部・吉崎洋夫)