湿邪はもう一つ、濁(だく)という特徴があります。清い、清潔の反対ですね。皮膚のトラブル、分泌物が多くジュクジュクするなど、皮膚が不安定な状態になります。皮膚の慢性疾患のある人は、この時期、特に注意してケアしましょう。そして、尿の濁り、残尿感、排尿痛など、尿のトラブルも多く見られるので、なるべく膀胱に負担をかけないよう心がけてください。

 また、湿は下に集まるので、女性はおりものが多くなることもあります。できるだけ清潔にして、コットンなどの通気性の良い下着を選びましょう。湿邪が身体に停滞していると、舌に苔がたまりやすく、口の中がネバネバします。とくに身体の不調を感じていなくても、そのような状態に気づいたら要注意。

 湿邪は、たまってしまう前に毎日すこしずつ取り除くことで、症状を抑えることができます。利尿作用のある飲み物や、香りの良い食材を選んで湿邪を発散し、身体にためないよう心がけましょう。

<摂り入れたい食材>
利尿作用のあるもの、香りの良いもので、余分な水分を取り除き湿邪を発散させましょう。
しそ、もやし、春雨、冬瓜、お茶、コーヒー、ココアなど

余分な水分を取り除く食材、冬瓜
余分な水分を取り除く食材、冬瓜

【対策2】胃の不調は要注意 身体の内側が原因!「内湿」対策

<気になる症状>
胃もたれ、下痢・軟便、食欲不振、身体の倦怠感

<改善ポイント>
脾胃を丈夫にして、湿邪を撃退

 内湿は、おもに「脾胃(ひい)」(胃腸)の機能が低下することで身体の内側から生じるものですが、外湿の存在とも深い関わりがあります。脾胃は、食べ物を消化、吸収して栄養や水分を全身に運ぶと同時に、体内の水分代謝を管理する大切な役割を担っています。この機能が低下すると、外から入ってきた湿を取り除くことができず、脾胃の機能がさらに弱くなって内湿が生じるのです。

 身体に内湿がたまると、脾胃にかかわるさまざまな症状が現れます。まず、脾胃は四肢や筋肉と関わりが深いため、脾胃が弱くなることで身体に倦怠感、疲労感が強く現れます。

 また、脾胃の機能が低下するため、食欲がない、少ししか食べられないといった、食欲不振に悩まされることも。いつもと同じものを食べていても、梅雨時は消化しにくいことがあります。

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