『星屑の王子様』(茅原クレセ)
『星屑の王子様』(茅原クレセ)

――歌舞伎町に来る人が低年齢化しているということですね。

 あるホスクラの幹部の方は、客層も女の子の稼ぎ方も変わったと話していました。風俗は昔からありますが、最近はパパ活など中抜きがない“職業”がすごく増えました。日本の賃金は上がらないのに、ホスト業界は今これまでで一番売り上げがあるとも言われているんです。それこそ「ホストバブル」なんて言う人もいます。

 ただ、ものすごくはやっているけれど、流行らせるのは危険な場所です。キラキラしたところだけでなく危ない部分もあると知ることで、ホストに行って、私の漫画と同じような場面にでくわした時に、気をつけようと思えるんじゃないか、そうなればいいなと思って漫画を描いています。そういう実態があることをただ伝えたいんです。

――今と昔とでは、ホストの世界も様変わりしたんでしょうか。

 昔活躍されていたホストの方によると、今よりもっとおばさま世代のお客さんが多かったそうです。でも、今は若い子がお店にきて「おばさまがいる」と驚くような感じになっています。

――世代が変わったんですね。若い子もお金を使うんですか。

 マウントみたいな感じで、ホストにお金を使う子の間では「私はこれだけ使った」と言えるのがかっこいいという風潮があります。「300万使った」「えー、私は400万使った」みたいな。マウントのしあいで、女の子側もお金を積み上げている。ただ、若い女の子が夜職関係に一切関係なくお金をたくさん持っているというのはまれです。なので、お金をたくさん使ってしまうと、性を売ることになる。今は若くてかわいい子が参入しすぎて、相場が下がり、やることどんどん過激になっています。

――過激というのは。

 海外に出稼ぎに行ったり、口に出すのもはばかられるような性的プレイだったり。あとは、詐欺に手を出す子もいるし、自分自身がスカウトになって女の子をアテンドするようになった子もいます。表向きは会社経営者だけど、裏では女の子をあっせんしていたり。その一方で、配信者やユーチューバーという方も。

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