■「京大生よ、世界に羽ばたけ」と開店した

カレーパンセット900円(税込み)本を読みながら片手で食べるのが京大流とか[写真=倉田貴志/高野楓菜(写真映像部)/楠本涼]
カレーパンセット900円(税込み)本を読みながら片手で食べるのが京大流とか[写真=倉田貴志/高野楓菜(写真映像部)/楠本涼]

・進々堂 京大北門前(京都・北白川)

 京都大学の北門前に1930年、パン屋として開店。翌年に増築して喫茶スペースを設けた。

 4代目店主の川口聡さんが言う。

「初代の続木斉は、留学先のパリでパンに魅せられました。そこで日本の将来を担う学生たちに、パンを食べコーヒーを飲んで、世界に羽ばたく人材になってほしいと思い、ここに開店したのです」

 教授と学生が講義やディスカッションを行えるように、店内には机と長椅子が用意された。教室の延長のように使ってほしいという初代の願いだった。

 その雰囲気は今も変わらない。静かな環境を保つべく、BGMは流さないという。

京都府京都市左京区北白川追分町88/営業時間:10:00~17:30L.O./定休日:火

■高度なフレンチの技術が生かされた絶品料理

プクプク亭特製ハンバーグ220g1680円。他に170g1380円、270g1980円もある(税込み)[写真=倉田貴志/高野楓菜(写真映像部)/楠本涼]
プクプク亭特製ハンバーグ220g1680円。他に170g1380円、270g1980円もある(税込み)[写真=倉田貴志/高野楓菜(写真映像部)/楠本涼]

・プクプク亭(横浜・日吉)

 店主の舟橋斎さんは、戦後のフランス料理界を牽引した荒田勇作氏の下で修業。独立後は、高い技術を“洋食”に注ぎ込んでいる。

 1980年、日吉の隣駅の元住吉に開店。井田(現店舗から徒歩15分)に移転し20年ほど営業した後、今の場所に移った。

「うちはちょっとお値段高め。でもお客さんの1~2割は学生ですよ。さすがは慶應だね」

 一番人気は、ハンバーグ。ひき肉と細かく刻んだタマネギが入ったフワフワのタネを、フライパンで焦げ目をつけてからオーブンで10分焼く。苦み強めのデミグラスとタルタル。ふたつのソースを混ぜると後を引く美味さに。

神奈川県横浜市港北区日吉本町1-3-17日光ビル2F/営業時間:11:30~14:15L.O.、17:00~20:00L.O.閉店が早まることもある/定休日:月、火

■コロナ禍は卒業生たちがクラファンで支えた

手前から時計回りに、トレンチーノ=豚肉(にんにく味)1000円(税込み)、なっとういか(醤油味)900円(税込み)、ころころベーコンなす(トマトソース味)1050円(税込み)[写真=倉田貴志/高野楓菜(写真映像部)/楠本涼]
手前から時計回りに、トレンチーノ=豚肉(にんにく味)1000円(税込み)、なっとういか(醤油味)900円(税込み)、ころころベーコンなす(トマトソース味)1050円(税込み)[写真=倉田貴志/高野楓菜(写真映像部)/楠本涼]

・いたりあ小僧(東京・国立)

「コロナで苦しいときにクラウドファンディングをしたんです。200万円ほど集まればいいと思って始めたら、あっという間に280万円以上が。寄付してくれた方の多くが一橋卒業生。愛されていたんだと、改めて知りました」

 と語るのは、2014年から店を継いだ2代目店主の根岸秀夫さん。店の創業は1978年だが、根岸さんはその3年後からアルバイトとして働きだし、店の歴史とともに生きてきた。

 ソースとトッピングの組み合わせにより、常時80種類以上のスパゲッティを選べる。

「学生からは、手ごろな値段の納豆スパゲッティが人気ですね」

東京都国立市東1-15-18 白野ビル1F/営業時間:11:30~14:15L.O.、17:00~20:00L.O./定休日:水

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