宮城県塩竈市出身の写真家・平間至さんが、同地で「3.11」に関連するイベントを行っている。場所は現在は休業している「ひらま写真館」。昭和6年から開業した平間さんの実家で、平間さんは、その三代目にあたる。
平間さんは、東日本大震災の直後から同地およびさまざまな被災地を継続的に訪れ、支援活動を続けてきた。そして震災から1年が経過した2012年から、3月11日を迎えるにあたって被災地のひとつである塩竈市のひらま写真館でトークを重ねてきた。「写真は人にとって何なのか」を考えるイベントだ。そして今年はこの場で写真の展示が行われている。
「写真館での展示は、今まで何度も考えました。しかし創業した平間甲子、二代目新の思い、そして無数の堆積した写真のことを考えると自分の写真がのみ込まれそうで、実現には至りませんでした。震災から3年を経た今、鎮魂の意味を込め展示をします。ひらま写真館という特別な場をもって写真は何を語るのだろう? 皆さんと一緒に耳を傾けてみたいと思います」(プレスリリースより)
時とともに震災の記憶が薄れて行くなか、今いちど写真を通して過去と向き合うこと、未来をつくりだすことに思いを巡らせる機会にしたいという。展示では新作と、舞踊家の田中泯を塩竈に招き、その「場踊り」を撮影した「last movement」のシリーズなどから12点を展示。新作では、塩竈で撮影した写真を中心に、深く沈んだ悲しみから少しずつ光が当たっていく感覚を表現している。
■3.11ひらま写真館イベント 平間至写真展「光景」
日時:2014年3月8日(土)~3月11日(火)11時~18時
会場:ひらま写真館 宮城県塩竈市尾島町18-14(JR仙石線本塩釜駅より徒歩3分)
主催:塩竈フォトフェスティバル実行委員会
実行委員長:平間至(しおがま文化大使、みやぎ絆大使)
入場無料
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3.11ひらま写真館イベント 平間至写真展「光景」