「進め一億火の玉だ」「欲しがりません勝つまでは」。だれでも一つ二つは知っている戦時中のスローガン。里中哲彦『黙つて働き笑つて納税─戦時国策スローガン傑作100選』は、著者が〈どうにも可愛げがない〉うえに〈老人の落ち着きもなければ枯淡の風情もない〉と評する主として昭和8年~18年(1933年~43年)の国策標語を集めた異色の本だ。傑作選であるからには気の利いたのが少しはあるかと思いきや、見事につ…
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「進め一億火の玉だ」「欲しがりません勝つまでは」。だれでも一つ二つは知っている戦時中のスローガン。里中哲彦『黙つて働き笑つて納税─戦時国策スローガン傑作100選』は、著者が〈どうにも可愛げがない〉うえに〈老人の落ち着きもなければ枯淡の風情もない〉と評する主として昭和8年~18年(1933年~43年)の国策標語を集めた異色の本だ。傑作選であるからには気の利いたのが少しはあるかと思いきや、見事につ…
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