ついに当たった。
ナマの三浦春馬クンに会いたくて会いたくて3度目の正直でやっとチケットが当たった。映画の舞台挨拶にはずれ、大学学園祭のトークショーにはずれ、やっと今回ライブチケットが当選した。三浦春馬クンというイケメン俳優さんはこんなにも人気者だったのだ。
私の三浦春馬ファン歴はもう3年目。写真集やポスターやDVDを持ち、最近ではテレビや雑誌のインタビューでも「一番好きなイケメン俳優は三浦春馬クンです!」と公言するくらい好きだ。何が好きかというと、そのムードとしか言いようがない。端正な彼を見つめていると、自分が浄化されていくかのようなとても清々しい気持ちになれるからなのだ。
こんな変態の、20歳も上の女性がその日を待ちわびていることなどもちろん彼は知らない。ライブ会場にいっても大勢の女の子がいるし、こちらに目線をくれることすらしてくれないだろう。でも私は行く。実際に生きて動いているその姿を一度でいいからこの目で確かめてみたい。その一念がチケットを当てさせてくれたのかもしれない。どうやら相当のプラチナチケットらしく、定価5800円のものが、オークションでは25000円にまで跳ね上がっている。
きっと実物を見たら、私のことだから、この人を主人公にした小説や脚本を書きたい!と切に願うことだろう。今年、私の物書き人生に大きな変化が訪れた。ずっとやってみたかったイケメンのための舞台やケータイドラマの脚本を、少しずつだけれど書くようになったのだ。彼の口癖や得意な表情など、私は熟知しているから、彼が演じやすい脚本を書くことができるに違いない。ああ、来年に向けていい目標ができてしまった。
そんなこんなで春馬クンのことで頭をいっぱいにして生きている私なのだけれど、それが気が気じゃないらしい人がいる。仲良くしているイケメンくんたちだ。
やきもちなのか、実は春馬クンファンなのか、
「春馬クンがどうだったか、会場出たらすぐに俺に連絡して!」
と何人かに言われている。
私だって連絡してあげたい。でもきっと、その当日は他のイケメンのことを思い出すような余裕はないだろうなあ......。