一方の野手で最もすぐに戦力として期待できそうな選手と言えばウィーラーになる。一昨年のシーズン開幕直後に楽天から巨人にトレードで移籍したが、2年連続で二桁本塁打をマーク。昨年はわずかに規定打席に届かなかったものの、8割を超えるOPSをマークしている。今年は新加入のポランコ、ウォーカーの活躍もあって二軍暮らしが続いているものの、それでも気持ちを切らさずに成績を残しているのは立派だ。

 今年で35歳という年齢はネックとなりそうだが、パ・リーグ、セ・リーグ両方で実績を残しているのは大きなプラス要因であり、外国人枠に余裕があって打線をテコ入れしたい球団は獲得を検討しても面白いのではないだろうか。他ではルーキー2人と秋山翔吾の加入で一軍入りが難しくなっている正隨、大盛の外野手2人も他球団でチャンスがあれば活躍できる余地はまだまだあるだろう。

 次にパ・リーグも同じように今年出場機会に恵まれていない選手をピックアップしてみた。

・オリックス:山田修義(投手)、バルガス(投手)、T-岡田(外野手)

・ロッテ:田中靖洋(投手)、平沢大河(内野手)、菅野剛士(外野手)

・楽天:釜田佳直(投手)、横尾俊建(内野手)、岡島豪郎(外野手)

・ソフトバンク:大竹耕太郎(投手)、笠谷俊介(投手)、高田知季(内野手)、真砂勇介(外野手)

・日本ハム:池田隆英(投手)、清水優心(捕手)、高濱祐仁(内野手)

・西武:佐野泰雄(投手)、西川愛也(外野手)、高木渉(外野手)

 投手で他球団から人気になりそうなのがソフトバンクの大竹、笠谷のサウスポー2人だ。大竹は育成ドラフト出身ながら1年目に3勝、2年目に5勝をマーク。その後は一軍での登板機会が年々減少し、過去2年間はわずか2勝に終わっているものの、今年も二軍ではチームトップの投球回を記録するなど安定した成績を残している。先発タイプのサウスポーが欲しい球団も多いだけに、トレード要員となれば手を挙げるチームは出てくるだろう。

 笠谷も一昨年は4勝、昨年も3勝を挙げているが、今年は調子を落として二軍暮らしが続いている。ただこちらも二軍では防御率が1点台と格の違いを見せているだけに、他球団であればまだまだ働ける余地はあるはずだ。ソフトバンクも決してサウスポーが充実しているわけではないが、大関友久が大きく成長しているだけに、交換条件次第ではトレードを検討することも十分に考えられる。

暮らしとモノ班 for promotion
2024年の『このミス』大賞作品は?あの映像化人気シリーズも受賞作品って知ってた?
次のページ
パ・リーグも野手に“狙い目”