ムガールさんは旧統一教会系の団体「UPF」のイベントに参加したことがあるという。
「政治家とか、安倍晋三元首相のこともよく知っている。宗教団体がバックアップしてやっているから、切り離してやるべきです。宗教と政治が合体しているのが問題。政教分離が大切です」
司会進行役を務めた、ビデオニュース・ドットコムの神保哲生さんは、田中会長が会見開始から40分以上も、ずっと話し続けている間、「そろそろスピーチのほうはやめていただいて」などと、何度か制止をする場面もあったが、田中会長は「全部話させてください」と言い、制止を振り切って話し続けた。
会見直後の会場で、神保さんはこう話した。
「(事前に)30分くらいスピーチをしたいと言っていた。また、午後4時には帰るとも言っていた。長い原稿があって、この原稿は何がなんでも読むというのが先にあった。スピーチの途中で、隣に座っていた(法務担当の)人の原稿を見たら、まだ原稿が5~6ページ残っていて、これはダメだなと思って、『そろそろ』と切り出したんです」
それでも、スピーチを止めようとしなかった田中会長。
「マイクを取り上げるわけにもいかなかった。その代わり、午後4時が終わりの会見を4時10分くらいまで延ばしてくれた」(神保さん)
どうして、田中会長は制止を振り切ったのだろうか。
「原稿を読んでいるだけ。組織決定されているものを読んでいたみたいで、自分で勝手に短くしたりもできないんでしょうね。僕はそう思いました。だって、同じ原稿を広報の人もみんな持っていたんですから」
前出の西村さんはこう話した。
「これからは、こんなことにならないように、冒頭のスピーチは5分とかなしということも対策として考えないといけないと思います」
(AERA dot.編集部・上田耕司)