「田中さんの考え方は、1960年代の古い考えで、時代遅れです。彼らにしてみれば、共産主義者はファシストで、排除すべき対象だというミッションがあるみたい。それに協力してくれる政治家は仲間ですと言っている。フランスにもコミュニズム政党はありますが、普通の政治政党として扱われていますよ。今のコミュニズムはそういう扱われ方はされていない」
さらに、こう続ける。
「日本でも、共産党の人たちはまともなことを言う人が多いじゃないですか。共産党の(「桜を見る会」の疑惑を告発した)田村智子さんらには共感もある。共産主義が大嫌いだからそれを排除しようというのは、宗教団体の役割ではない。実質的に政治活動をしていて、それなのに名称変更の時に宗教団体として登録できたことがおかしい」
田中会長は会見の意味をこう語った。
「異常な宗教迫害とも言えるヘイト感情が誘発され、当法人、信者に対して身体的危害が加えられたり、暴力行為による新たな被害が発生することを真剣に危惧するものです」「私たちの取り組みが、より変化を求められるならば、多くの方々の意見を受け止めて、よりよい法人のあり方を求めて、変化はなお続けたいと思っております」
これに対し、西村さんは、もし二つ目の質問ができたならば、聞きたいことがあったという。
「旧統一教会は被害者であるという意味ですかと聞きたかった。彼らは今、被害者を強調していたから」
同じく、会見に出席していたパキスタン人の宗教評論家H.A.ムガールさん。テレビ朝日の討論番組「朝まで生テレビ」でもおなじみだ。会見後、ムガールさんはこう感想を話した。
「きょうの会見は、旧統一教会のプレゼンテーションの場でしたね。教会のピーアールになってしまった。田中会長は40分を超えて一人でスピーチして、いつ終わるのか、いつ終わるのかと思っていました。台本通りなんでしょうね。質問したいと思っていたんですけど、質問の時間が少なかった」