“新たなヒロイン候補”として期待される菅沼菜々
“新たなヒロイン候補”として期待される菅沼菜々
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 女子ゴルフにまた新たなヒロインが誕生した。

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 11日まで京都府の城陽カントリー倶楽部で開催されていた国内女子ツアーの日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯で、ツアールーキーの川崎春花が通算16アンダーで優勝。ツアー初勝利をメジャーの舞台で飾った。

 最終日を4打差4位タイで出た川崎は、8番パー4で2打目を直接入れるスーパーイーグルを奪取し通算10アンダーまでスコアを伸ばすと、後半は12番から4連続バーディ。さらに17番もバーディとすると、18番でもロングパットを真ん中から沈めて、8アンダー64で回ってみせた。終わってみれば2位の山下美夢有に3打差をつける通算16アンダー。4打差を逆転する圧巻のゴルフで地元優勝を果たした。

 ゴルフファンの中でも、川崎はノーマークの存在だったのではないだろうか。大阪学院大学高卒で19歳の川崎がプロテストに合格したのは昨年11月。今季は、レギュラーツアーとステップアップツアーでプレーしていたが、レギュラーツアーでは今大会まで10試合中6試合で予選落ちしていた。

 一方、ステップアップでは2位(タイを含む)に2度入ると、先月26日まで行われた山陰ご縁むす美レディースで初優勝。今回は、その勢いのまま公式戦の舞台に乗り込み、偉業を達成したというわけだ。

 ここ数年の国内女子ゴルフは、今回の川崎のように毎年、新たなスターが誕生し目の離せない試合が続いている。渋野日向子がAIG全英女子オープンで快挙を達成した2019年のメルセデス・ランキングトップ20を眺めてみたが、今年の同ランク(9月11日現在)にも名を連ねているのは、稲見萌寧、小祝さくらなど8名だけだ。

 3年前と上位の顔ぶれがガラッと変わっており、つまりはそれだけ新陳代謝が激しいということ。国内女子ツアーでは「黄金世代」、「プラチナ世代」など“◯◯世代”が台頭しているが、現在の同ランクトップの山下と2位の西郷真央は、2001年生まれの「新世紀世代」でその下の世代。今回優勝の川崎に至っては2003年生まれの19歳でさらに若く、もはやコロナ前に台頭していた1998年度生まれの「黄金世代」ですら、ツアーの中心でいることが難しい状況になっている。

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川崎春花に次ぐニューヒロイン候補は?