新宿区から来たというショートヘアの30代の女性は、ピンクの銀紙で装飾したオシャレな「#国葬反対」というプラカードを持っていた。服飾関係の自営業者だという。
「百均でラッピング用紙を買って、自分で作りました。国会で国葬をやってもいいということが決まってないのに強行しようとしている。岸田文雄首相は費用が16億6000万円だと言っていますが、たとえタダだとしても反対していたと思います。どんな屁理屈を言ってもダメだよという気持ちを、このプラカードに込めました」
遡ること 8月20日。
新宿で開かれたデモ「ラブ&ピース・パレード」が話題となったが、彼女はそれにも参加し、日比谷から銀座・有楽町などを歩いたという。開催したのは全国で選挙ボランティアを行う「選挙ギャルズ」という若者たち。
「政治腐敗や現状のおかしさに対して声を上げることは、とても大切なことだと思います。その中で『選挙ギャルズ』のパレードのように楽しく抗議することで、声を上げていいんだって思えました。実際、とても楽しかったです。そういうポジティブなムードが、企画したみんなが言う『ギャルマインド』のことなんだなって理解できました」
※記者が見たデモは、記事後編<<【ルポ】「これまでのひどいことをチャラにしようとするだけ」 安倍元首相「国葬」反対デモで記者が見たもの>>に続く。
(AERA dot.編集部・上田耕司)