カロリーオーバーが続けばさめざめと泣き、カロリーが目標値内でも脂質や塩分の摂取量に厳しいものがあれば、スンとした表情で指摘をくれる。この、涙をもって食べ過ぎを指摘してくる未来さんの態度がSNSで話題になっている。「今日もあすけんの女を泣かせた」「あすけんの女、すぐ泣く」といったコメントとともに高カロリーの食事の画像や採点結果のスクリーンショットが毎日のように投稿されている。
織守さんも「叔母がおやつに豚まんを差し入れてくれたので、今日もあすけんの女には泣いてもらいます」「あすけんの女、今日のところはなんとか笑ってる」など、SNSに未来さんとの攻防の様子をつづっている。
「あすけんの女が泣きそうでも、私は『食べたい!』と思ったときは食べるんです。『明日は友達と中華を食べにいく』と投稿すると、『明日は織守さんちのあすけんの女が泣くぞ』『あすけんの女がなんと言うか楽しみですね』といったコメントをもらったりして。そうこうしているうちに、あすけんの女を泣かせる悪い男のような気分になってきましたね(笑)」(織守さん)
ほほ笑んでみせたかと思えば泣いたり冷めた目で見つめてきたり――。そんな「あすけんの女」の機嫌を保つ攻略法を探るうちに、いつのまにか食事管理ができてしまっているというわけだ。
SNSでは泣き顔にばかり言及されている「あすけんの女」だが、本来はめったなことでは涙を見せない。道江さんによれば、カロリーオーバーやお酒の飲みすぎ、過度なカロリー不足が数日続いたときに泣いてしまうのだという。
「未来さんの涙は『いつもと違うけど大丈夫?』という心配の涙なんです。泣いてしまったときは、本当に心配されてしまうような、気を付けなくてはいけない状態なんだな、と思ってくださいね」(道江さん)
■「ダメな日」を受け止めることがダイエット継続のコツ
道江さんいわく、ダイエットから脱落してしまう人に多いのは、飲み会などのちょっとしたイベントを機に、「一回カロリーオーバーしてしまったし、もういいや」となし崩し的に食事管理をやめてしまうパターン。未来さんが泣くという、“失敗”もある種の楽しみや笑いのネタになっている点が、「あすけん」が支持される理由のひとつかもしれない。
「あすけんの女に特別深い愛情があるわけではないんです。『泣かせちゃってごめんね!』とは思わない。でも、深刻そうな泣き顔で『このままだと体重に影響が出てきてしまうかもしれません』とか言われると、『わかったよ……仕方ないなあ』と調整しようという気持ちになります」(織守さん)