会員数750万人を誇る食事管理アプリ「あすけん」。一日の終わりに食事内容についてアドバイスをくれる管理栄養士キャラクター「未来(みき)さん」、通称「あすけんの女」の泣き顔がSNSで話題だ。「今日もあすけんの女を泣かせた」「あすけんの女、すぐ泣く」といった投稿があげられている。未来さんを泣かせているユーザーと、未来さんの“中の人”に話を聞いた。
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「小説トリッパー」2022年春号に掲載された作家の織守きょうやさんのエッセー「あすけんの女」は、食事管理アプリ「あすけん」のキャラクターを題材にしたもので「あすけんの女に対して抱く感情の全てが書いてある」と反響を集めた。織守さんが「あすけん」を使い始めたのはコロナ禍の体重増加がきっかけだったという。
「行動制限の影響もあってか2kgくらい体重が増えてしまったんです。『ゆるゆる調整しなきゃいけないな』と思っていたところ、久しぶりに会った知人がすっかりやせていたんです。理由を聞いたら『あすけん』だというので、その場でインストールしました」
「あすけん」は2007年にサービスを開始した人気のレコーディングダイエットサービス。コロナ禍における体形管理への関心の高まりや、口コミによって、ここ2年は年間150万人のペースでユーザーが増加していて、現在会員数は累計750万人を超える。
使い方は体重や食事内容、運動量を入力するだけ。カロリーや栄養バランスが計算され、その過不足をもとに100点満点で採点結果が出る。ユーザー平均は53点と、意外と低めだ。「あすけん」事業責任者の道江美貴子さんは言う。
「高得点が難しいのは、カロリーのほかにPFCバランスや野菜の摂取量、運動量にもしっかり配点があるためです。『お菓子をいっぱい食べているけれど目標カロリー内だからOK』『とにかくりんごだけを食べて摂取カロリーを下げる』といったアンバランスなダイエットでは良い採点にはなりません。必要な栄養素を必要な分だけ取る、健康的なダイエットをサポートするアプリになっています」
■「あすけんの女」の表情がバロメーター
そして、「あすけん」の最も特徴的な機能が、管理栄養士のキャラクター・「未来(みき)さん」による毎日のアドバイスだ。状況に応じてさまざま表情を見せ、「どうしてもこってりしたものを食べたい時は、お野菜をいっしょに食べるようにしましょう」など、食事内容に応じて具体的なアドバイスが表示される仕組みになっている。