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 そんなときの挽回策として、「時間差ぼめ」はいかがでしょうか。

 例えば、会話がふと途切れたときや別れ際に、

<今日ずっと気になっていたんですけど、そのカバンおしゃれですね>

 と時間差で伝えるのもひとつの方法です。「今日ずっと気になっていたんですけれど」とクッションとなる言葉をはさんでから伝えると「とってつけた感」もなく、自然に好意が伝えられます。

 また、何度か会っている人ならば、

<毎回、お話がおもしろくて時間があっという間に過ぎます>
<○○さんっていつお会いしても姿勢がキレイですよね。何か意識されているんですか。>

といった、「前から思っていたんだけどほめ」も使えます。相手も、「いつもそんなふうに思っていてくれたんだ」と、関心を持たれていたことにうれしくなるはず。

■照れるなら疑問形や「ほめツッコミ」

 自分の気持ちをストレートに伝えるのはやっぱり照れる、ハードルが高いと感じるなら、おすすめしたいのが「疑問形」にする方法です。

 例えば、

<人からよく、『おしゃれ!』って言われませんか?>

「○○って言われませんか?」と疑問形にすると、不思議と口にしやすくなります。言われた相手も返事をしやすいというメリットも。

「いやいや、若い頃の服を捨てられなくて……」などと返されたら、「どんなおしゃれなお店で買っているのかと思いましたよ。体型も変わっていないんですか?」などと、その人から出てきた新しい情報がまたタネになり、会話を続けられます。

 もうひとつ、使いやすいのは「ほめツッコミ」。「かわいい」「カッコいい」「美しい」など、あまりにもまっすぐすぎて照れてしまうことも、ツッコミにすると伝えやすくなります。

 クレイジーケンバンドの横山剣さんをゲストにお迎えしたとき。

 百戦錬磨で音楽業界を渡ってこられたアーティストとしての迫力、ダンディなビジュアルに反して、「飼っている犬はチワワです」「実はお酒飲めないんです」と、意外でかわいらしい素顔をたくさん見せてくれました。

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そこに、下心はあるか?