このようなお話をすると、歯医者が怖くなってしまう人がいるかもしれませんが、必要以上に心配することはありません。お薬手帳や問診から、歯科医師は治療に影響があるかどうかを判断し、不明な場合も、患者さんのかかっている病院やクリニックに問い合わせをしています。
治療においても、持病のある患者さんには特に「脈拍」「呼吸」「体温」「血圧」「意識レベル」を確認しながら、慎重におこなうことがガイドラインでも定められています。
もちろん、万が一の場合の準備として、歯科医院は近くの医療機関と連携し、緊急の場合の処置をお願いしていることがほとんどですし、スタッフに救急救命のセミナーを受けてもらったり、そこで心肺蘇生の方法を学んだりしています。最近では、歯科医院にAEDの設置も推奨され、今後は導入する歯科医院も増えてくると思われます。
持病を持ちながら、仕事を続ける高齢者も今後はさらに増えてくると予想されます。そうした患者さんたちが安心して、歯科での外科治療を受けられるように、私たちもしっかり取り組まなければいけないということです。