はあちゅうさん(撮影/写真映像部・東川哲也)
はあちゅうさん(撮影/写真映像部・東川哲也)


――みんなそれぞれ問題を抱えながら、なんとかやっていると。

 そうですね。結婚するまでは、結婚と離婚の間には大きな隔たりがあると思っていたんですが、今は紙一重だなと思います。結婚生活のハイライトはおそらく「結婚しました」と公表するときで、その後はただ一緒に過ごす日々の繰り返し。そこでちょっとした価値観の違いとか、けんかとか、不貞行為とか、様々なことがあっても、離れようって思う人と続けようと思う人がいる。ただ、結婚生活を続けている人たちも本当に安定しているわけではなく、「選択の連続」の中で、今は結婚という状態なだけなんだなと思うようになりました。 

■結婚ではなく「同居がうまくいっていなかった」

 どちらが良いと言うつもりはありませんが、私は、離婚と別居をしてよかったと思っています。今まで夫婦としてうまくいかないと思っていたことのほぼ全ては、同居がうまくいってなかったんだとも気づきました。トイレに行きたいときに夫が長く入っているとか、夫はお風呂でいろんな種類のシャンプーやボディーシャンプーを使い分けたいタイプで、私からすると散らかっていると感じるとか。そういう些細なことも含め、共同生活って、どちらかが相手に合わせたり我慢したりの連続ですよね。だから、久々にすべて自分が自由に出来る空間は新鮮で、楽しく感じます。

 私自身も1人の時間や1人の空間が大事なタイプ。離婚した後、Yogibo(ヨギボー)を買ったんですが、自分の好きなものを好きな場所に置ける、自分の好きな空間に住むって大事だなと思いました。今までは大きな家具を買うとき、夫に相談して一緒に見に行って、気に入ってくれたらお互いの負担額を交渉して、置く場所を変えるときは相談して……と、いろんなプロセスを踏まなければいけなかった。リビングは夫の筋トレ道具が半分を占めて圧迫感があったし、子どもにとって危ないと思っていましたが、それがごっそりなくなったら、うちの家ってこんなに広かったんだな…と感じたり。いろいろと、私が無意識に譲歩していたんですよね。

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