自分にとってよりよい治療を選択し、納得して治療を受けるためには、まず「自分のがんの状態とそれに合わせた標準治療の内容を理解すること」が大切です。もちろん担当医から説明を聞くことが重要ですが、自分でも情報を集めて勉強することで、説明がよくわかるようになり、わからない点にも気づきやすくなります。わからない点がはっきりすれば質問もできますし、担当医とよりよい話し合いができるようになるでしょう。
Q セカンドオピニオンとは、何ですか?
A 担当医の診断や治療方針に納得できない場合に、別の医師の意見を聞くこと
通常、がんの治療方針は、がんの進行度や状態、それに合わせた最適と考えられる治療法などについての説明を担当医から受けます。患者は質問したり、希望を伝えたりなどして医師と話し合い、納得して了承すると、治療が始まります。
しかし、「説明に納得できないところがある」「診断に疑問がある」「提示された治療法がベストなのか確認したい」「ほかにも治療の選択肢がないか知りたい」「提示された治療法ではなく、○○の治療を受けたい」「複数の治療法を提示され迷う」など、さまざまな思いが生じ、すぐに治療法を決められないこともあります。
このような場合に別の病院の医師へ、診断や治療について「第二の意見」を求めることを「セカンドオピニオン」といいます。
セカンドオピニオンを希望する場合はまず、担当医に申し出て診療情報提供書(紹介状)、検査のデータなどを用意してもらいます。次に、セカンドオピニオンを受ける病院に料金や必要な手続きなどを問い合わせ、申し込み・予約をします。当日、セカンドオピニオンの医師は、紹介状や検査データをもとに意見を説明するとともに患者の質問に答え、最後に担当医への意見書を作成します。患者は、それをもって担当医に報告し、あらためて治療などについて話し合います。
セカンドオピニオンは診察ではないため保険診療では受けられません。そのため費用は30分で1万5000円程度から3万円以上など、病院により幅があります。時間の決まりもさまざまで、多くの病院で長くなった場合の追加料金が定められています。