セカンドオピニオンを受けることは患者の権利ですが、担当医の提案する治療法に納得している場合は受ける必要はありません。しかし、少しでも疑問がある場合は、治療が始まる前に受けるとよいでしょう。治療が始まると後戻りはできず、セカンドオピニオンでほかに選択肢があることがわかっても、それを受けることはほとんどできなくなります。一部のがんを除き、治療開始まで1~2カ月の時間的余裕はあるといわれていますが、受けようかどうしようか……と迷っていると治療の機会を逃したりすることもあるので、早めに決断しましょう。

 担当医の治療方針など(第一の意見)を理解していない状態で第二の意見を聞いても、何をどう考えればいいかわからなくなり、混乱してしまいます。まずは、担当医の提案する治療が「標準治療」なのかを自分で調べるなどして、よく理解することが大切です。標準治療であることを確認し、その治療について知識を深めれば、セカンドオピニオンを受ける必要がなくなることもあるでしょう。

 なお、セカンドオピニオンを受ける際には、前もって聞きたいことをメモにまとめて、それをもとに質問すると限られた時間に効率よく聞くことができます。また当日は家族や信頼できる友人などにできるだけ同席してもらい、あとで一緒に内容を振り返ると聞き違いなどを防ぐことができます。

Q セカンドオピニオンは、どんな病院で受けられますか? 病院はどのように選べばいいですか?

A 担当医に紹介してもらう、「がん相談支援センター」に相談する

 どこに住んでいても質の高いがん医療を受けられるようにするため、国は「がん診療連携拠点病院」を全国各地に指定しています。その多くにセカンドオピニオン外来が設けられており、そこで受けられます。

 どの病院で受けるかは、担当医に紹介してもらう方法があります。また、がん診療連携拠点病院については、国立がん研究センターが運営するウェブサイト「がん情報サービス」で調べられるので、自分で探して決めることもできます。探すのがむずかしい、受け方がわからないなどの理由であきらめるのは避けるべきです。そのような場合はがん診療連携拠点病院にあるがん相談支援センターに連絡して相談してみましょう。

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予約は、担当医がおこなう場合も