■斬られる側の大切さ

――時代劇が好きだという。手間と愛情をかけて丁寧に作り上げていくものに携わりたい。

宮舘:「滝沢歌舞伎」で殺陣(たて)や所作を習って「この世界、面白いな」と思ったのがきっかけです。役者さん一人一人が所作に気を配って、世界観を作って、神経を研ぎ澄ませながら撮影していく。そんなところに魅力を感じます。時代劇に憧れ始めたころ、僕は滝沢(秀明)くんに斬られてばかりでした。斬る側も学びたくて、居ても立っても居られなくなって、滝沢くんに相談しにいったことがあります。

 そうしたら、「いや、宮舘、わかるか。殺陣は斬られる側も大切なんだ。俺がお前を斬るとき、俺を見ている何千人ものお客さまがお前を見る。お前が上手いと、注目してくれる人が増える。いつか斬る側になったとき絶対に役に立つから、今は斬られるアクションを練習しろ」と。

 Snow Manが舞台を継承して、斬る側に回って、滝沢くんが言いたかったことがよくわかりました。斬られる側の殺陣がわかっていると、斬る側も全然違うんですよ。本当にやっていてよかったなと思います。いつか映像でも武将を演じてみたいですね。大きな合戦で馬に乗りながら「行け~!」とか言ってみたいです。

――躍進の一年だったが、自身の満足度と23年の抱負を尋ねた。

宮舘:満足度は50点ぐらいです。CMにも出させていただきましたし、今回の「SANEMORI」の出演が決まったりと、大きいお仕事の衝撃がドーンドーンとすごかった一年ではありましたが、それを今後も継続してできるように頑張ろうという意味で、半分の点は保留にしておきたい。でも、健康に過ごせたのはよかったかな。

 23年の抱負は、グループとしても、個人としても、変わらずファンのみなさんに近い存在でありたいということ。Snow Manのツアーでは、アリーナでもなかなか入れないというありがたいお言葉をいただくので、その声を力に変えて、もっと大きい会場でできたらなと思っています。

 なにより23年は「SANEMORI」で華々しくスタートを切ることができる。幸せですね。僕に期待してくださった方々の恩に報いるためにも、ご指導いただいている方々のためにも、素晴らしい幕開けにしたいです。

(ライター・大道絵里子)

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