AERA 2023年1月2日ー9日合併号
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 前回に続いて演じる義仲は、自分に似ていると思います。武将として軍を引っ張っていくエネルギッシュな感じだったり、躍動感のある感じだったり……。まあ、皆さんが宮舘をどう思ってるかわかりませんけれど(笑)。義仲の言葉の一つ一つに、「自分でもこう言うよな」と感じるところがありました。

 その父、義賢も、熱い男という部分では一緒かもしれませんね。二役の演じ分けも頑張りますが、しかし親子共通する部分も意識して演じたいと思います。

――自身を「熱い男」だと感じるのはどんな瞬間だろう。

宮舘:誰かが困っていると、助けに行きたくなるところでしょうか。自分のためにというよりは「人のために」の方が動けるんです。そもそも、今バラエティーに出させていただいているのも、誰かを笑顔にしたいから。

 僕が最初に新型コロナウイルスに感染した時、皆さんを泣かせてしまった。今度は僕が皆さんを笑顔にしてあげたい。僕の原動力はそこなんです。そこへの思いは「熱い男」です。

■自分からさらけ出す

――自身が持つ笑いのセンス、素の面白さも注目された年だった。「生IPPONグランプリ」では大喜利で笑いを取り、隔週でレギュラー出演している情報番組「ラヴィット!」では、スタジオトークやロケVTRでも百戦錬磨の芸人と堂々と渡り合う。

宮舘:いや、僕自身が面白いわけではないんです。まわりの方にツッコんでいただいたり、揉まれることによって、笑いが生まれているのだと思います。「ラヴィット!」は途中から番組に加わったので、そんな僕が構えていたらおかしいでしょう。周囲の人は僕のことを知らないかもしれないから、まず自分から自分をさらけ出さないと、と思いました。なので、わがままかもしれませんが、「今からやります。どうぞ、僕を楽しんでください」と腹を決めて自分を解放した結果、ああなった(笑)。

 デビューして1年は、自分をどう出していけばいいんだろうとすごく悩みました。自分を知らない人に「こういう人間ですよ」と提示していくのがスタートだと思うんですけど、なかなかスタートが切れない感覚がありました。やっぱり構えるじゃないですか、テレビに出る時は。台本を読んで「こんなことを言おう」とコメントを考えたり、インパクトを残そうとしたり。「痛覚がない」と言い切って顔中につけた洗濯バサミを引っ張ってもらったことも……いや、あれは忘れていただきたいですね(笑)。

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