女性医療ネットワークに所属する医師には産婦人科医もいれば、総合診療を専門にする内科医、泌尿器科医などもいる。

 こうしたさまざまなプロフィルを持つ医師たちが、「女性のための医療」を軸に連携しているわけだ。女性医療ネットワークは専門外の病気についての情報交換や、手術が必要な場合の紹介先を探す役割も担っている。

「勉強会を定期的に開催し、さまざまな専門領域の医師を呼んで、講義をしてもらうことも多い。1人ではできないこともみんなで力を合わせればうまくいくことを実感しています」

 一方で、地域によっては、該当する医師や医療機関が身近にない人もいるだろう。そのような場合、どうすればいいのか。対馬医師は「『患者が医師を教育する』『育てる』と言う視点で、かかりつけ医を探してほしい」と言う。

「まずは女性のからだに詳しくなくても構わないので、近くのクリニックの中から、話しやすい医師を見つけてみましょう。その上で、『婦人科の病気かもしれない症状があるので、ぜひ、先生の知っている医療機関を紹介してもらえないか?』などと相談するといいと思います。他の症状や病気などについても、わからないことはなんでも聞いてください。医者は患者さんから頼られると、張り切るもの。さらに勉強好きなので、わからないことも、頑張って調べてくれます」

 紹介先で診療を受けた場合、その様子をかかりつけ医に直接、伝えることもポイントだ。

「『先生が紹介してくれた病院、とてもよかったです』などと言われると、医者はとてもうれしいのですよ。こうして近くのかかりつけ医をなんでも相談できる友人のような存在にしておけば、必要なとき、必要な医療機関にスムーズにつなげてもらうことができます」

 クリニックの医師の多くは、患者からの相談を待っていると言う。勇気を持って、声をかけてみてはいかがだろうか。

(文・狩生聖子)

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