「近藤の『西武愛』は球界内で有名です。今季も辻発彦前監督や松井稼頭央監督(当時ヘッドコーチ)、中村剛也ら主力選手たちと試合前に話し込んでいる姿が頻繁に見られた。近藤が重視するのは金銭面だけではない。自分をいかに必要としてくれるか、今後の野球人生で一番輝ける環境を求めていると思います。西武は今オフにFA宣言した森友哉が他球団に流出した場合、その資金を近藤につぎ込める。昨年もシーズン途中に秋山翔吾(広島)の獲得に乗り出しましたし、外野を守れる即戦力の選手は喉から手が出るほど欲しい。誠心誠意を尽くして交渉すれば、争奪戦を制する可能性はあると思います」
昨年の最下位から3位に躍進した西武は、松井稼頭央監督が新たに就任。かつては圧倒的な破壊力の「山賊打線」で他球団を震え上がらせていたが、今年はリーグ5位の464得点と打線がつながらない試合が目立った。内野は一塁・山川穂高、二塁・外崎修汰、遊撃・源田壮亮、三塁・中村剛也と豪華な布陣だが、外野は3枠ともポジションが埋まっていない。ドラフト1位で即戦力外野手の蛭間拓哉(早大)を指名したが、戦力が十分とは言えない。欠けているピースを埋める存在として、近藤は申し分ない。日本ハム残留を含め、その決断が注目される。(梅宮昌宗)