「中国では長きに渡りジブリ映画の公開が実現せず、2018年になってようやく『となりのトトロ』が、翌年には『千と千尋の神隠し』が初上映されました。興行収入は前者が30億円、後者は100億円以上を記録し、大ヒットとなりました。日本公開から20~30年後に中国で受け入れられたのは、当時の日本が直面していた環境問題や行き過ぎた市場経済批判が、そのまま数十年遅れで現在の中国が抱える問題とマッチしたからです。一方、中国進出まで時間を要したのは、ジブリ側が中国の海賊版やコピー商品を懸念していたからだと言われています。最近になって中国も著作権意識が浸透し、版権もしっかり守られるようになったので作品が公開されるようになり、公式グッズショップなどもできました。将来的に中国にもジブリパークができると思いますよ」
転売ヤーの買い占めによって、一般のファンがグッズを入手できない事態にならないように祈るばかりだ。(山重慶子)