無在庫販売をしている出品者のページ。注文があれば買ってくるということらしい(フリマアプリ「閑魚」)
無在庫販売をしている出品者のページ。注文があれば買ってくるということらしい(フリマアプリ「閑魚」)

 広瀬氏によると、「RED」や中国最大のフリマアプリ「閑魚」にもすでにパーク限定グッズが転売されているという。筆者が「閑魚」をチェックすると、「パーク開園記念フレーム切手」(定価3980円)が約8000円で出品されていたほか、「湯婆婆のレリーフマグネット」(定価3850円)が、2.5倍近い約1万円で販売されていることが確認できた。さらに入場券と周辺施設の予約代行をセットにして約1万3000円(パーク入場券の定価は大人2000円)で販売する者もいた。

■棚の写真から好きな商品を選ぶ転売スタイル

 一方、出品者の中には、商品が並んだ棚の写真をたくさん投稿して、「ほしい商品があったら個別にDMをください」と購入希望者を募っているケースも複数存在した。こうした「無在庫転売」は中国ではよく行われている手段で、東京ディズニーランド(TDL)のグッズでもよくみられる。試しに筆者がコンタクトをとってみると、Wechatのグループに案内された。ここで具体的な価格がやりとりされているようだ。いくつかのグッズについて問い合わせると、定価1100円の「トトロのお守り袋」は約2500円。前出の「かしら」(Sサイズ、定価2750円)は約3400円だと回答。グループメンバーは90人を越え、ほしいグッズの交渉が活発に行われていた。

「ジブリ関連はグッズの種類が多いので、転売ヤーもピンポイントで狙って購入するより、こうした方法で出品しているのでしょう。TDLでは中華系転売ヤーがショップ内において無許可でリアルタイム配信を行い、その場で注文を取る『ゲリラライブコマース』も頻繁に行われています。ジブリパークでもそのうちやるでしょうね。中国は現在も厳しい防疫措置をとっているので、ファンが行きたくてもなかなか訪日できません。日本に住む中華系転売ヤーにとって、しばらくはぬれ手で粟(あわ)の商機となるでしょう」(広瀬氏)

 ジャーナリストの周来友氏は、中国人にジブリ作品が受け入れられた要因についてこう述べる。

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中国にもジブリパークができる?