それによると、2021年1月17日から2022年7月12日の期間に、コロナの検査を受け、コロナ様の症状を認め、261の米国の病院または272の救急部、119の緊急医療センターのいずれかに入院した18歳上の成人89万3,461人を対象とし、オミクロン株とデルタ株流行下おけるBNT162b2(Pfizer-BioNTech製)またはmRNA-1273(モデルナ製)ワクチンによるワクチン効果の衰えを分析したところ、オミクロン期間において、入院を必要とするコロナ感染症に対するワクチン効果は、3回目の接種後2カ月以内には89%であったが、4~5カ月までには66%にまで衰えていたことがわかったといいます。
私の場合、今年の2月に3回目の追加接種を済ませていました。そのため、コロナワクチンの有効性は、すでに低下している状況にあったと考えられます。「4回目の追加接種は、変異株対応のワクチンで、冬の流行の前に11月末にしよう」と思っている矢先に冬のコロナの流行が自身の予想より早くやってきてしまったことが、コロナに罹患した要因だと、自分なりに分析しています。
発熱外来では、「まだコロナになっていない」ないしは「これまでに1度はコロナに感染したことがある」とおっしゃる患者さんが多いですが、稀に「すでに2回もコロナに感染しました」とおっしゃる方もおられます。コロナの流行が始まってからおよそ3年が経過しようとしている今、二度、三度とコロナに感染する方がいる中で、コロナの再感染が初感染時のリスクに加えて、再感染時のリスクが加わるかどうかは明らかではありません。
そんな中で、アメリカの退役軍人省セントルイス・ヘルス・ケア・システム(Veteran Affairs Saint Louis Health Care System)のBenjamin氏ら が、コロナに再感染することによるリスクを分析した結果が、Nature Medicineに11月10日に公開されましたので、ご紹介します。