7大会連続7回目のW杯に挑んでいる日本代表。グループステージ初戦でドイツ相手に後半戦から果敢に仕掛けて2対1で歴史的大金星を挙げた森保ジャパンだったが、続く第2戦のコスタリカ相手には立ち上がりからの消極的な戦いが響いて0対1の敗戦。第3戦のスペイン戦が“運命の一戦”となった中、日本サッカー協会が水面下で議論を進める必要があるのが、「次期日本代表監督」を“誰”にするかである。
【写真】「ケガがなければ…」日本代表の歴史を変えられた“未完の逸材”はこちら
大きく分けて「日本人」か「外国人」となる。日本の過去の3度のW杯ベスト16進出の際の監督は、トルシエ(2002年)、岡田武史(2010年)、西野朗(2018年)で日本人が優勢。もちろん優れた能力と経験を持ち、日本サッカーへの知識と理解、就任のタイミングをクリアできる人材がいるならば国籍は問わないが、現実的には適任者は限られており、ハリルホジッチ監督時代の「コミュニケーション不足」も教訓として刻まれている。何より、金銭面が大きな問題で、外国人監督の場合は年俸以外にも様々な費用が必要となる。そして今大会の森保ジャパンに関しても、起用法、采配に対しての反省点があることは確かだが、その中で日本人の強みが「組織力」と「団結力」にあることは再認識したはず。チーム全体でコミュニケーションを密に取りながらの「集合知」で戦うためには、日本人監督の方が適している。
その上でまず考えるべきは、森保一監督を続投させるか否かになる。今大会開幕前には「一定の結果を条件に続投要請」という報道が一部であったが、この4年間のチーム作り、W杯予選でのストレスの溜まる戦いぶりで集積された不満と批判は無視できない。ドイツを下して一夜にして世間から“手のひら返し”の評価を得たが、続くコスタリカ戦で失態を演じて“三日天下”で批判を浴びることになった。そもそもドイツ戦の前半が「ツイていた」部分が多分にあったことは間違いなく、称賛された5バックへのシステム変更も試合を見ていた多くの者が気付いていたことだ。「現状維持」が結果的に「衰退」に向かうことは数々の歴史が証明しており、日本代表をより強くさせるためには、やはり「変化」と「刺激」が必要。日本人で森保監督以上の適任者がいれば当然、次期日本代表監督として有力な選択肢になる。