こちらのグラフはアメリカのS&P500指数の過去70年間の動きを示しています。
ちなみにS&P500については次章でも取り上げるけれど、アメリカを代表する約500社の企業の平均株価だと考えてください。
これを見ると、総合的には右肩上がりに伸びていることがわかります。
途中にオイルショックやドットコムバブル崩壊、リーマンショックなどで株価が大きく下がっている時期がありますが、これもやがては回復していっています。
株価の細かい上下はありますが、ファンドを買ってから売るまで待つと利益が出る確率が高まるのです。
歴史的なデータを見ると、1年待てば、約74%の確率でプラスの利益が出る。5年だと、その数字は87%、10年だと94%。そして、20年待てば、なんと100%の割合で利益が出るはず!
つまり、どの時点でこのファンドを買っても(仮に、オイルショックの大暴落の前日にでも!)20年待って売ったら利益が出ているはず!
■株価が下がったときにはどうすればいいの!?
これと真逆なのが、「短期投資」です。
これは事情が大きく異なります。
株価は短期的にはかなり激しく上下します。「安く買って、高く売る」なら儲かります。
でも、値動きが激しい分、「高いときに買って、安いときに売ってしまう」危険性も高いわけです。
朝に株を買って、夕方に売る「デイトレーダー」はこの短期的な値動きだけでお金を稼ごうとします。企業の価値と関係ないからほぼギャンブルだし、当然これは本当に難しい試みです。
先ほど話したとおり、20年で100%の割合で利益が出る計算のS&P500ですが、1日スパンで売り買いしているならば、プラスがでる確率はたったの53%。コイントスと大して変わりません!
もちろん、数年スパンで売り買いしても、リスクはあります。
たとえば、リーマンショックの直前に投資をして、その1年後に売却していたら、めちゃくちゃ損をしているはずです。
「そんなツイていない人がいるの?」と思ってしまいますが、実際に無数にいます。
「株価が上がっているときに夢を見て買って、下がったときに絶望して売る」、まさにFeel(感情)で投資している方に多い失敗パターンです。