元モー娘。安倍なつみによる、クラシカル・クロスオーヴァー新譜が堂々の初登場第1位
元モー娘。安倍なつみによる、クラシカル・クロスオーヴァー新譜が堂々の初登場第1位

 今週のBillboard JAPAN Top Classical Albums第1位は、安倍なつみ『光へ -classical&crossover-』。国民的アイドルグループ、モーニング娘。初代センターとして人気を博していた安倍なつみが歌い上げる、クラシカル・クロスオーヴァーのアルバムとなっている。モー娘。を卒業した後ミュージカルや舞台作品に数多く出演した経験を基に、ミュージカル、ライト・クラシックやイギリス民謡など、自身が共感する曲でアルバムを構成。アイドル時代からの劇的進化を遂げた作品となっている。

 第3位には2007年のチャイコフスキー国際コンクール、ヴァイオリン部門で優勝した神尾真由子による、初の小品集『愛のあいさつ&夢のあとに~ヴァイオリン・アンコール』がチャートインした。共演のピアニストは神尾が優勝した同コンクールのピアノ部門で最高位となった、ミロスラフ・クルティシェフ。誰もが知る有名曲を中心に、ヴァイオリンの多彩な魅力を思う存分に味わえるプログラムとなっている。ボーナストラックには現在放映中の大河ドラマ「軍師官兵衛」の終わりに流れる「官兵衛紀行」ヴァイオリン&ピアノ・ヴァージョン世界初録音が収録されている。

 タワーレコードとSONY CLASSICALによるコラボレーション企画「スペシャル・セレクション」では、名盤でありながら廃盤だったアイテムや初CD化音源など、魅力溢れる盤が目白押し。最新の第8期第I回では10タイトルが発売、うち7アイテムが同時チャートインした。4位、12位、15位、18位にジョージ・セルによるモーツァルト、ドヴォルザーク、ムソルグスキー、R.シュトラウスなど、8位にはセルとグラフマンが共演した、チャイコフスキーのピアノ協奏曲がチャートイン。また10位と16位はロリン・マゼールによるベートーヴェンとR.シュトラウスとなっている。

 キングレコード『伊福部昭の芸術』シリーズに最新作が一挙3タイトル登場し、7位、9位、11位に同時チャートインした。今年生誕100周年を迎えた伊福部昭。この100周年を記念して開催された様々なライブ、演奏会のなかから、ゴジラ生誕60周年を記念して、愛弟子・和田薫が手掛けた「第4回 伊福部昭音楽祭 生誕百周年記念~ゴジラ生誕60周年とともに~」、幻の初期作品・音詩『寒帯林』、『日本狂詩曲』の原典版、『土俗的三連画』のライヴ音源、加藤知子によるヴァイオリン協奏曲第2番などを収録されている。

 他、13位に東京佼成ウインドオーケストラによる「吹奏楽燦選」シリーズ第3弾『吹奏楽燦選 嗚呼!アフリカン・シンフォニー』、14位に『細川俊夫:管弦楽作品集 第2集』、20位にサックス奏者、上野耕平のデビュー・アルバム『アドルフに告ぐ』がチャートインするなど、新譜がチャートを賑わす結果となった。

text:yokano