パトリック・ハーラン著『賢く貯めて手堅く増やす パックン式 お金の育て方』
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■チャレンジするときには、最初に「撤退ライン」を設定しよう!

 そして、実は「撤退ライン」をあらかじめ設定していました。

 まず、最悪の事態を想定した「滑り止め」として、アメリカに戻って就職をすることを定めました。

 もしそうなったら、アメリカに帰る飛行機代と就職活動中の生活費が必要になります。それらを合計した場合、数十万円のお金は最低でも必要です。だから、「手持ちの資金がその金額を下回りそうになったら撤退する」と決めました。

 チャレンジをする前にそれぐらいの準備と覚悟が必要です。

 僕の場合、撤退ラインが来る前に芸能界で食べていけるようになったので、ラッキーでした!

 みなさんのおかげです。マックンにも感謝!

 今思えば、アメリカからやって来てから数年で、日本の芸能界にチャレンジするなんて無謀だったかもしれません。

 だけど、最初に撤退ラインを決めたことで、僕は前向きにチャレンジができた気がします。

 しかも、節約するときのポイントをすでに押さえていたおかげで、少なくとも半年はチャレンジできる余裕がありました。(ちなみに、節約ポイントについても『パックン式 お金の育て方』には、特にみんながマネしやすいところをまとめて書いておきました)

 そう思って半年必死に頑張ったら、道が開けました。今も必死ですけど。

(構成/増田侑真)

パックン
本名:パトリック・ハーラン。芸人・東京工業大学非常勤講師。
1970年11月14日生まれ。アメリカ・コロラド州出身。93年ハーバード大学比較宗教学部卒業。同年来日。97年、吉田眞とお笑いコンビ「パックンマックン」を結成。NHK「英語でしゃべらナイト」「爆笑オンエアバトル」をはじめ、多くのテレビ番組に出演し、注目を集める。「AbemaPrime」でアンカー、「報道1930」でコメンテーターを務めるなど、報道番組にも多数出演。2012年10月より池上彰氏の推薦で東京工業大学の非常勤講師に就任。コミュニケーションと国際関係についての講義も行っている。二児のパパ。
25年以上の投資歴があり、金融教育の講師として全国各地で講演会も行っている。
最新刊の『お金の育て方』では、「生活保護」状態から「お金持ち」になるまでに身につけた、誰にでもマネできる、お金との付き合い方を詰め込んだ。

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