商品を売る会社にとって、広告は、自慢の商品やサービスを紹介する大事な手段です。
広告の出来はビジネスに直結するので、大金をかけてでも、各社は広告を出しています。あなたが普段何気なく見ている、電車の中吊りやテレビ、雑誌などの広告には、途方もないお金が払われています。
一方で、広告を作る人たちの目標は、「僕ら消費者の感情を動かす」こと!
たとえば、大自然の中にある海岸沿いのくねくね道を、かっこいい芸能人が颯爽とスポーツカーで走り抜けている。車はピカピカで、クールな音楽が流れ、隣には大きな犬が乗っている。
あくまでもたとえですが、こんな車のCMをあなたが見たとしましょう。
すると、あなたは、自動車メーカーのホームページをチェックしたくなるかもしれません。
そしてYouTube で車のレビュー動画を見たり、近所で試乗できるところを探したり。そうして、いつの間にか車を買う契約書に印鑑を押している……。
ではそのとき、あなたは自分自身の判断で車を買ったと言えるでしょうか。自動車メーカーの思惑にズッポリとはまってしまっていませんか?
たしかに、広告は大事な情報源で、車が必要な人にとっては、とても役に立ちます。が、気を付けてください。
車を買ったとしても、海岸沿いの道を爽快に走るより、渋滞で待機する時間のほうが断然長いでしょう。それに車のオプションとして、大きな犬はついてきません。車のピカピカも洗車をしないと保てません。
車の素敵さは否定しません。僕も車は大好きです!
しかも、CMのおかげもあって、あなたが乗る車も周りの人からかっこ良く見られていると思います。それは、気持ちいいことだと思う。それも価値として評価しましょう。
だけど、買うときはイメージに揺さぶられないで、冷静に自分のニーズと商品の実用性を照らし合わせて決めましょうね。
どうしてもスポーツカーが必要ならぜひお買い上げを。僕もぜひ乗せてほしい。