■リスクとリターンをただしく比較しよう
一方で、「儲けなくてもいいから、とにかく私は絶対に1円も損したくないです!」というリスク許容度低めの人は、お堅い債券や定期預金からやってみるのがいいでしょう。
もしくは、(できるだけ働いて、死ぬまで節約する覚悟のもとで)投資をしないという選択肢を取るほうが幸せかもしれません。
パッシブインカムは手に入らないとしても、毎日不安を抱えて過ごすよりは断然いいからね。
「私は1円も損するリスクは負わずに、投資でたくさん稼ぎたいです」と誰もが思うところですが、(僕のおじいちゃんの口癖を借りて言うと)それは「空が飛べる豚と一緒」で……不可能な話でしょう。
長期投資、分散投資でリスクは下げられますが、投資にリスクはつきものです。
そして、リスク(危険性)とリターン(利率)は比例するものだから、パッシブインカムを増やしたいなら、多少のリスクは取る必要があります。
たとえば、「お金は全部、普通預金にする」という選択肢を考えましょうね。
銀行の預金は元本が保証されているので、預けたお金が消える可能性はほぼゼロです。だけど、普通預金の平均的な利息は0.001%前後しかありません。
つまり、100万円の預金に対して、1年で10円しか稼げないわけです。
これが、極端なローリスク・ローリターンです。
で(片手にマティーニ、片手に大粒のダイヤリングをつけ、タキシード姿で)ルーレットの赤に100万円をかけておくと、一瞬で100万円が稼げる!
その代わり、そのお金が一瞬で消える可能性も50%以上ありますよ。
もちろん、お金が消えると、大粒のダイヤも消えてしまうのはお忘れなく……。
これが極端なハイリスク・ハイリターン。そして、そもそも投資ではなく、これはギャンブルだね。
ちなみに、僕がおすすめする「投資」は、ミディアムリスク・ミディアムリターンです。