9月19日に行われた英エリザベス女王の国葬に天皇陛下と参列した雅子さまのアクセサリーも、ジェットのイヤリングとネックレスだった。
「エリザベス女王の国葬のときに雅子さまもジェットを着けられていて、『日本の王族は式典と儀礼の尊重に関しては誰にも負けない』とイタリアの新聞社では絶賛されていました。今回の国葬での佳子さまも、ジェットを身に着けられているのは格式の高さを感じますし、さすがだなと思いました。また、アクセサリーで言いますと、佳子さまは左胸にブローチを着けられていました。佳子さまは普段の正装のときも左胸にブローチをなさっていることが多いのですが、今回の国葬でも左胸に着けられていたのは、佳子さまの中での装いのこだわりというか、佳子さまらしさも表現されていたのかなと思います」(西出さん)
ジェットのネックレスとイヤリングのほか、トーク帽も正装用の重要アイテムである。供花のときに後ろ姿が映し出されることも考えての装いか、べール付きトーク帽の後頭部のところには大きめのリボンがあしらわれ、皇族らしい格式高い装いの中にも佳子さま独自のかわいらしさが垣間見える。
「佳子さまのトーク帽のべールが短めでいらしたのが印象的でした」と指摘する西出さんが注目したのは、その「表情」だ。
「トーク帽のヴェールが短めだったということもあって、目の表情がとてもよく拝見できました。その眼差しと表情から、いい意味での強さというか、凛とした印象を受けました。とても品のある強さで、本当に堂々となさっていた。その内面からあふれ出る感じの美しさでもあり、その美しさが際立っていらっしゃいました。喪服がかわいいと話題になりましたが、それよりも表情に目がいってしまったというのが正直なところです」(西出さん)
西出さんがトーク帽のヴェールから垣間見える表情を絶賛するのには理由がある。
「マナーの観点から申し上げますと、お悔やみの場では気持ちを服装に表すことが大事。今回の国葬においての佳子さまは、その点で気持ちとマッチした装いをなさっていることで、さらに一層、気持ちの表れが表情に出たのだと思います。故人を偲ぶお気持ちはもちろんですが、今回は国葬という特別なことですよね。国葬というものに参列なさったことで、これからの日本とか何か深いところへの思いが全て表れていたのではないかと思います。佳子さまの装い、表情、姿勢など全てがマッチしていたから、あのような際立った輝きを感じました。とても洗練されていらっしゃいましたね。メディアを通じて拝見するお姿の中で、一番洗練されていたと言っても過言ではないくらいでした」(西出さん)
べールとマスクでおおわれ、顔の半分しか見えないが、確かに凜とした表情が印象的に見えた。また、目線をやや下に落としてゆっくりと式壇に向かう佇まいは、堂々としたなかにも際立つ気品があった。成年皇族としてのご公務にますます注目が集まることだろう。
(AERA dot.編集部・太田裕子)