雪がつもった高知市・桂浜公園の坂本龍馬像
雪がつもった高知市・桂浜公園の坂本龍馬像

 2021年に発表された第6次評価報告書によると、今後20年間の平均で地球の気温は1~5度の温暖化に達するかそれを超えると予想され、人為的な気候変動によって、こうした記録的な気温がより頻繁に、より激しく、より長く続くと予測されるといいます。

 極端な暑さや寒さは、私たちの健康に大きな影響を及ぼします。例えば、ワシントン大学のKatrain氏らが1980年から2016年における9カ国(ブラジル、チリ、中国、コロンビア、グアテマラ、メキシコ、ニュージーランド、南アフリカ、米国)の約6500万人の死亡と気温推定データを分析した結果、極端な暑さと寒さが17の死因に関連していることがわかりました。

 主に心肺系疾患(虚血性心疾患、高血圧性心疾患、下気道感染症、慢性閉塞性肺疾患など)または代謝性疾患(糖尿病および慢性腎臓病)に関連しており、自殺や殺人、いくつかの種類の怪我にも関連していたことが報告されています。また、筆者らによると、2019年における全世界の1,700万人の死亡が極端な暑さと寒さに関連していると推定されたといいます。

 暑さと寒さを比較した場合、どうも暑いよりも寒い方が死亡率は高くなるようです。中国の復旦大学のRenjie氏らが中国の272の主要都市を対象として気温と心血管疾患や呼吸器疾患による死亡率との関連を調べた調査によると、気温が22.8度であった際の死亡率が最も低く、より暑い気温よりもより寒い気温の方が死亡率は高いことが示されています。

 暑さや寒さをコントロールする上で、冷房器具や暖房器具は欠かせません。それらを動かすエネルギーとして電気やガスは欠かせません。しかしながら、昨年より世界的にエネルギー価格が上昇し、電気やガス料金の値上がりが家庭に大きな影響を与えています。日本も例外ではありません。電気料金は、燃料価格の上昇分が請求料金に反映できる上限に達してしまっており、来年1月の請求分も12月分と変わらず最も高い水準となるようです。

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電気・ガス料金の上限を80%の引き上げの英国の現状