単独での記者会見を立派に果たした愛子さま
単独での記者会見を立派に果たした愛子さま

 たしかに、愛子さまの記者会見はご自身でも明かしていた人見知りな性格からか緊張した様子ではあったが、自分の言葉で丁寧にお話しされ、とても好印象であった。とはいっても、現状では、皇位継承順位は、秋篠宮さま悠仁さま、常陸宮さまである。いくら、愛子天皇を国民が支持しても女性天皇を認める議論をしている声が届いてこない。

「小泉政権のときには女性天皇・女系天皇を認めるか活発に議論していたのですが、悠仁さまがお生まれになったため、言ってみれば一旦『まぁいいか』という状態になってしまった。小泉元首相のようないい意味でも変わり者で、力もある人が女性天皇・女系天皇を認めるまでもっていけなかったというのは、それだけ大変なのだろうと思います。だから、岸田さんがそこまでやる気があるかどうか……。岸田政権下では、有識者会議が開かれ、国会での議論までいきました。しかし、その後、議論は活発になっていない。岸田政権の支持率が低いいま、他の政策が優先され、人気にも票にもつながらないと思われてしまうような皇位継承の問題は一生懸命やらないでしょう」(河西准教授)

 皇族の数が減っていくなかで安定的に皇位継承を続けていくのであれば、先送りし続けるわけにはいかないと思うが、もしも「愛子天皇」というのであれば慎重なプランニングが必要だと河西准教授はいう。

「本来であれば、愛子さまに限らず女性天皇を認める動きをとるのであれば、国会で国民の声を喚起するというかそういう作業がまず必要になってくると思います。そして、女性皇族はこれまでは結婚されたら皇室を離れていく存在であったのに、いきなり、『愛子さまは皇室に残ってください』しかも『天皇陛下になってください』と急にいわれたらそれはそれで大変ですよね。ですから、ご本人の意向を含めて考えなければいけないと思います。政権と宮内庁がなにかと密になって、ご本人の意志を確認しつつ、どうあるべきかをプランニングしていかなければならないと思います」(河西准教授)

 21歳になられたばかりの愛子さまだが、これからますます目が離せない。(AERAdot.編集部・太田裕子)

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