12月に21歳になられた天皇皇后両陛下の長女・愛子さま。令和に入り、よく耳にするようになったのが「愛子天皇」待望論だ。
【写真】愛子さまと天皇陛下は息がピッタリ!? シャツのチェックがまさかの柄かぶり!
「敬宮愛子さまの聡明さや品格を考えると、秋篠宮家へ皇統を移すのは疑問です」
「天皇陛下、雅子さまの下でお育ちになった愛子さまはやはり違う! 愛子さまが次の天皇になってもらいたい」
愛子さまに関連する記事が配信されると、ネット上には「愛子天皇」を望む声が浮上する。高まる「愛子天皇」待望論について、象徴天皇制に詳しい歴史学者で名古屋大学人文学研究科准教授の河西秀哉氏に話しを聞いた。
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「愛子天皇への機運の高まりは、現在の皇室を取り巻く様々な状況から出てきたのだと思います」という河西秀哉准教授が、まず上げるのが皇族の人数が減ってしまうという現状。
「皇族の数が減っていて女性皇族を残こさないと現在の公務がまわらないという大きな問題があると思います。それと共に、いまの時代にもなって、なぜ天皇陛下になれるのは男性だけに限られているのか? 日本国民の象徴である存在なのにどうして女性が天皇になれないのか? という時代的な流れも強いと思います」(河西准教授)
すでに2年前の2020年4月の共同通信の調査でも、女性天皇を認めることに「賛成」「どちらかといえば賛成」を選んだ人は計85%にのぼっている。
「世論調査すると8割以上が女性天皇賛成なんです。それは結局のところ、『いまの時代になぜ?』という疑問だと思います。だから、女性天皇がいてもいいのではという流れがまずあって、それは愛子さまに限らずだとは思います」
そんな時代的な流れの中、特に愛子天皇へ機運が高まるのは、秋篠宮家の存在。
「眞子さんの結婚が国民に祝福されたかたちで終わっていれば、いまほど複雑化しなかったと思うんです。愛子天皇を望む人たちの中には、秋篠宮家に対するここ最近の逆風のために、秋篠宮家には皇位継承が渡ってほしくないみたいな気持ちの表れとなってしまっている。秋篠宮家はNOだから愛子天皇待望論に向かわせているところはあるでしょう。もちろん今年の3月に行われた成年皇族に仲間入りされた愛子さまの記者会見が立派であったということもあって、そういう評価でも『愛子さまをぜひ天皇に』と思っている人もいる」(河西准教授)