――進めていた暗号資産コインについては、SNS上でも「詐欺コイン」だと指摘する声が多いです。

「当初、仮想通貨取引所での上場を予定していましたけど、別の暗号資産を展開するドバイ在住の投資家に妨害され、頓挫してしまいました。ただ、私の立場は仲介していただけ。もっと上の人がいますが、どうなっていたのかはよくわかりません。自宅に保管していた現金などは後ろめたいものではありませんので、警察に被害を申告しているのです」

――投資を集めてくれた女性以外に、元交際相手らからもSNSで攻撃されています。なぜでしょうか。

「私が、前妻との離婚が正式に成立する前に、元交際相手と付き合い始めました。いわゆる不倫状態になっていました。元交際相手とは何度もけんかになりました。彼女は、反社会的勢力の知り合いがいるなどと言って、私の子どもを殺すという脅しのようなメッセージも送ってくるので、これはやばいと思って別れました」

元交際相手の女性がA氏の資産について書いたとみられるツイート(一部加工しています)
元交際相手の女性がA氏の資産について書いたとみられるツイート(一部加工しています)

――今回の窃盗事件に、その女性らが関与していると思いますか?

「実行犯は別にいると思っていますが、情報提供や指示には、彼女たちが関与していると確信しています。担当の刑事にもそう伝えましたが、その線はあるという趣旨の返答でした」

 元交際相手は、事件後の1月3日にもツイッターで、「A氏(実際は本名)絶対許さない」「覚悟しておけ」「本番はこれからだよ」とA氏への攻撃とも取れる投稿をしていた。

 A氏と母親は現在、危険が及ぶことを恐れ、それぞれ実家を離れた場所で生活しているという。

 (AERA dot.編集部 今西憲之)

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今西憲之

今西憲之

大阪府生まれのジャーナリスト。大阪を拠点に週刊誌や月刊誌の取材を手がける。「週刊朝日」記者歴は30年以上。政治、社会などを中心にジャンルを問わず広くニュースを発信する。

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