その他では、今回の箱根予選会17位だった東京農業大も、出走12人中9人が3年生以下と伸びしろのあるチーム。10000m28分11秒99のタイムを持ち、予選会で個人12位(日本人5位)に入った高槻芳照(3年)の存在も頼もしい。予選会12位だった中央学院大は出走12人中6人が4年生だが、予選会チームトップだった吉田礼志(2年)が昨年12月の競技会で10000m27分58秒60の自己ベストをマーク。吉田は1年時に箱根2区(区間18位)を走った経験もあり、今後注目のランナーの1人になりそうだ。
そして第100回記念大会の最大の変化が、「全国の大学」に門戸が開かれる点にある。そこで注目されるのが、「打倒・関東勢」を掲げる立命館大、関西学院大、大阪経済大といった関西勢や、東海地区で強さを維持する皇學館大、北の雄・札幌学院大といった地方の強豪校だ。昨年11月の全日本大学駅伝では、上位15位までを関東勢が占める(関東以外の大学の最高位は関西学院大の16位)など箱根予選会突破のハードルは非常に高い。だが、これまでなかった目標を前にチーム全体の意識が変わり、急成長することは大いに考えられる。第99回大会に不在だった大学が台風の目となり、箱根路を快走することは、第100回の記念大会が盛り上がるための重要なファクターになるはずだ。