各チームのプレーを見ていて感じたのは、まずボークがない。セットポジションは「ボールを両手で身体の前方に保持して、完全に動作を静止」(公認野球規則)するのが正しい。静止しないまま投球したり、牽制球を投げたりしてボークを取られるのは中学野球でも多い。

 また、投手はクイックモーションによって走者対策ばかりか、打者が打つタイミングも外す。捕手も意図的にワンバウンドで、低く速い二塁送球をする。守りの要の遊撃手は、どのチームの選手もゴロ捕球、スローイングが秀逸であった。試合は6回1時間30分制。6回、または1時間30分が経過した後のイニング終了時で同点の場合は無死一・二塁からのタイブレーク。各チーム、バントで送ってからの勝負を念頭に置き、犠打も無難にこなした。

 以前、「ジャイアンツ女子チーム」の高校生・大学生トライアウトを見学した。日本女子野球で前人未到の130キロを狙う、最速127キロ・吉安清投手(167センチ)が「プロ入り」を決めた。女子硬式と学童軟式の違いはある。学童は身長があってもまだ筋力がついていない。とはいえ、軟式で130キロ程度のスピードを出すのだから末恐ろしい。今後、中学・高校・大学とどんな野球人生を歩んでいくのか、また興味は尽きない。(新條雅紀)

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