前線を伴った低気圧が発達しながら対馬海峡を東へ進んでいます。九州は南から暖かく湿った空気が流れ込んできているため、大気の状態が不安定になっています。きょう未明の降り始めからの雨量は、九州北部の多い所で100ミリ以上観測された所があり、4月ひと月で降る雨の半分以上の雨がすでに降っている所があります。九州は今夜まで土砂災害に警戒が必要です。

4月21日15時05分の雨雲の様子
4月21日15時05分の雨雲の様子

九州は大気の状態不安定

前線を伴った低気圧が発達しながら対馬海峡を東へ進み、南から暖かく湿った空気が流れ込んできたため、九州地方では活発な雨雲が発生しています。

九州地方のきょう(21日)の雨量

九州地方では、きょう未明の降り始めから午後3時までの雨量は、長崎県新上五島町有川で134.0ミリ、佐賀県伊万里市で125.0ミリなど、長崎県や佐賀県を中心に九州北部の多い所で100ミリ以上の雨が観測されました。4月ひと月で降る雨の半分以上の雨がすでに降っている所があります。一連の地震で揺れが大きかった本県や大分県もまとまった雨が降り、降り始めから午後3時までの雨量は熊本県阿蘇市乙姫97.5ミリ、益城町(熊本空港)73.5ミリ、熊本市63.5ミリ、大分県日田市の椿ヶ鼻101.0ミリなどとなっています。
今月はすでに7日(木)、17日(日)に春の嵐で大荒れとなりましたが、きょうは短時間に雨が激しく降っているのが特徴です。1時間降水量の最大値(きょう午後2時まで)は、佐賀県伊万里市46.5ミリ、長崎県の小値賀空港45.5ミリなど、福岡県や長崎県、佐賀県、熊本県で4月としては統計開始以来最も激しい雨を観測した所がありました。

九州地方では今夜まで土砂災害に警戒

低気圧や前線は次第に九州から離れるため、夕方以降は九州各地の雨は峠を越える見込みですが、引き続き地震で揺れの大きかった地域は著しく地盤が緩んでいるため、今夜までは土砂災害に警戒が必要です。あすは弱いながら高気圧に覆われ、九州は晴れ間が出る見込みです。